チーム結成から3ヶ月間のふりかえりの遍歴

チーム結成から3ヶ月間のふりかえりの遍歴

チームができて3ヶ月のふりかえり手法の遍歴をまとめました。どのように考え組み立てたかをまとめました。
Clock Icon2024.07.07

こんにちは産業支援グループ製造ビジネステクノロジー部のさかじです。
現在のチームは4月からスクラムを使って開発を行っています。スクラムを使った開発経験が無いPOと、出来上がったばかりのチームで行った「ふりかえり」の遍歴と、どのように考えて組み立てたかをまとめていきたいと思います。

背景

チーム構成

  • PO : 1名
  • 開発メンバー : 5名
  • スクラムマスター : 1名(筆者)

簡単なタイムライン

  • 2月は一部のメンバーのみでスプリント0を実施
  • 筆者は3月中旬からPBI整理で参画
  • 4月から現メンバーでスプリント1を開始
  • スプリント1中にメンバー全員集合してキックオフ

ふりかえりの遍歴

スプリント1

「タイムライン」を作成することのみにしました。
手法について色々説明することも時間が必要なので、導入しやすく今後も続けられるワークとしました。

理由は以下の通りです。

  • 初めてのふりかえり(レトロスペクティブ)
  • スクラムやふりかえりを初めて参加するメンバーが数名
  • チームが出来上がって1週間ちょっとであるため関係性がまだできていない

工夫したのは

  • 感情を表現できるようにアイコンを用意した
  • このスプリント中に起きた出来事を事前に記入しておいた
  • なるべく率先して、筆者が記入するようにした
  • 考え込まないように3分程度の時間で一気に記入するようにした

内容は削除していますが、実際にスプリント1で行った内容です。
fig01

我々が実施した「タイムライン」はふりかえりカタログにあるタイムライン(イベント別)感情グラフを混ぜたような内容になっています。

スプリント2

「タイムライン」に加えて「感謝」「YWT」を使ってふりかえりました。
すべての項目に活発な内容が

感謝を選んだ理由

  • 徐々に関係性ができてきて、お互いへ感謝を伝えてほしい

YWT(やったこと・わかったこと・つぎやること)を選んだ理由

  • 比較的有名な手法
  • 色々と手探りなスプリントがこれからも続くため、自分のやったことわかったことなどを棚卸ししてほしい
  • メンバーが不安な状況でもあると思われるため、なるべくポジティブなアウトプットにしたかった

内容は削除していますが、実際にスプリント2で行った内容です。

fig02

スプリント3 ~

YWT」から KMT(Keep, Moyamoya, Try)を実施するようにしました。

KMT を選んだ理由

  • 開発に対して具体的な問題点以外にも不安な点を可視化して解決方法を探したい
  • ちょっとした不安でも出してもらえるように "Problem" ではなく "もやもや" を出してもらうようにした

KMT は アジャイル札幌のイベントAgile Japan 札幌サテライトのアジャイル札幌独自企画のOSTで教えてもらった手法でした。

番外編

プロジェクトの流れが変わるときがあります、そんなときに普段と違う手法を選んでみるのはいかがでしょうか。
我々のチームでは、開発が難関を徐々に攻略して開発が加速しそうなスプリントがありました。その時に「もっと加速するためには何ができるだろうか」「より良い開発体験ができる方法はどんなことか」など開発を更に加速させて、その先の気になることを出すことにしました。

熱気球に乗っている人たちをチームと見立てて以下のことを出していきました。

  • 上昇気流
    熱気球がより高く上昇させてくれたものはなにか?という問いに「チームにとって良い、前向きな出来事」記入します。

  • 荷物
    熱気球の上昇を妨げたものはなにか?という問いに「チームにとって悪い、マイナスな出来事」を記入します。


  • このまま熱気球が上昇していくとどのような試練、不安があるかを記入してもらいます

fig03

参考サイト

最後に

関係性の構築や課題への取り組み、今現在のチームの状況でふりかえりの手法を変えることでチームの進む方法の手助けをできればと毎回手法を検討しています。
しかし、毎回手法を変えるなどしていると、何をどうしたいのかがじっくり考えられないとも思っています。
そこで、現在のチームは「KMT」がちょうどよい手法かなと思って多く実施しています。

ふりかえりというと、最初に思い浮かぶのは「KPT」ではないでしょうか。ついつい、同じような手法で振り返ってしまいます。
慣れた手法でカイゼンが実施できるチームは問題ないかもしれませんが、たまには違う手法を取り入れて楽しんでふりかえりできるようにしてみてはいかがでしょうか。

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